理事長・院長挨拶

日頃より、社会医療法人同愛会へのご支援を賜り、心より感謝申し上げます。
新しい年を迎えるにあたり、私たちは改めて地域の皆様の健康を守るという使命を再認識し、その責任を全うする決意を新たにしています。
2025年には、日本の人口の約4人に1人が75歳以上の後期高齢者となり、超高齢化社会がますます現実のものとなります。慢性疾患を抱える方々が増え、医療や介護の必要性は今後さらに高まることでしょう。特に鳥取県では、65歳以上の高齢者が既に3割近くを占め、2040年には人口が45万人を下回り、高齢者の割合が4割に達すると予測されています。このような課題に対応するため、同愛会は地域の皆様が安心して暮らせるよう、医療・介護サービスの質をさらに向上させ、地域に密着した支援を提供し続けてまいります。
鳥取県西部医療圏には、国立系病院が高品質な急性期医療を提供しており、私たち同愛会はこれらの病院と連携し、それぞれの強みを生かした医療サービスを提供しています。博愛病院では、高齢者向けの軽度・中等度急性期医療や回復期リハビリの充実を図るとともに、在宅医療や介護サービスの提供を強化していきます。また、介護老人保健施設やわらぎと連携し、患者様がスムーズに在宅生活へ移行できるよう支援する体制を整えています。
さらに、博愛こども発達・在宅支援クリニックでは障害を持つお子様の診療や訪問診療を行い、医療支援型グループホーム博愛では、医療を必要とする障害者の受け入れを行っています。ふくよね博愛クリニックでは一般内科と訪問診療を、やすぎ博愛クリニックでは安来市における診療や企業バス健診を通じて地域の健康維持に貢献しています。
私たち同愛会は、博愛病院を中心として多様な医療・介護サービスを駆使し、地域の皆様一人一人のニーズに寄り添って支援を続けます。本年も変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
令和7年1月

博愛病院は2021年10月に創立100周年を迎えましたが、当初、市民による市民のための病院として有志の方々により設立されました。その思いは現在の当院の理念である 『私たちは博愛の心で医療を行い地域に貢献いたします』 にあるように、今でも脈々として受け継がれております。このように先達によって築かれた歴史と伝統のある博愛病院の良き伝統は継承し、変革が必要なものはさらに高みを目指して行くことが当院にとって、また市民の皆様にとって必要な事であると思っております。例えば、市民のための病院として患者さんに寄り添う医療を実施することは、良き伝統として今後もさらに充実していきたいと考えております。一方、待ち時間や患者対応など、患者さんが改善してほしいと思っておられることは速やかに対応していきたいと思います。また、病院の治療のみではなかなかご自宅で自立できない方に対する訪問・在宅診療にはさらに注力していく必要があると思っております。
以上も踏まえ、博愛病院を今後どのような病院にしていきたいかを考えるとき、前院長の基本方針を踏襲しつつ、近江商人の心得であった三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)の精神を参考にしたいと思っております。つまり、その心得を病院に当てはめると「患者よし、職員よし、地域よし、であり、具体的には患者さんを置きざりにしない、職員が働きやすい、地域に必要」な病院を目指していきたいと考えております。勿論、今までもそのような病院として運営してまいりましたが、今後さらにその意識を醸成していければと思っております。
今後、微力ながら誠心誠意、地域医療の発展に尽力する所存でございますので、何卒よろしくご指導ご支援を賜りますようお願い申し上げます。